デザインの勉強中にオンライン動画学習サービス『Schoo』を2ヶ月間利用してみた話

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先日、2ヶ月にわたり『Schoo』という動画学習サービスを利用したので、良かった点や気になる点、見て良かった授業などをまとめました。

私自身はWeb・グラフィックデザイナーを目指している身であるので、受講した授業はそのあたりになりますが、学習方法に悩んでいる独学デザイナーや、フリーランスになるか迷っている方Schooの利用を検討している方の参考になれば幸いです。

目次

Schooとは?

“大人たちがずっと学び続ける生放送コミュニティ”をコンセプトとした、オンライン動画学習サービス。

企業が社員研修としても利用していることもあり、ビジネスマナーやOAスキルからWebデザイン・プログラミングのような専門スキル、そして経済や起業に関するジャンルまで、幅広いテーマで展開されています。

基本的には“生放送LIVE”と称した、リアルタイムで生徒も参加できる授業が毎日様々な分野で追加されていて、無料会員でも生放送では先生に直接質問できるなど、実際にオンラインで授業を受けているような感じです。

無料会員で生放送のみ受講可能、過去に配信された授業も録画としてアーカイブされているので、月額980円のプレミアムプランでは5,000本以上の録画授業も見放題です。

今回私は、企業・法人が契約されるビジネスプランを利用しましたが、個人として使える機能はプレミアムプランと同じような感じでした。

なお、すべてのカテゴリの授業を見たわけではありませんが、全体的に初心者向けの内容で、中級者・上級者向けの授業は少ない印象でした。

利用してよかった点

  • 様々なセミナーを1ヵ所で聴ける
  • 隙間時間で授業が見られる
  • 分野の幅が広い
  • 先生に直接質問できる

様々なセミナーを1ヵ所で聴ける

Schooの授業は、その授業のテーマを基に先生のお話(時には実技)があり、最後に質疑応答の時間がある、という構成です。

そう、いわゆるセミナーと同じ構成なんです。

セミナーって時間の指定があったり会場に足を運ばないといけないし、地方在住だとさらにハードルは上がるし、そこまでして辿り着いても聴けるセッションは数えるほど…。

それでも、すごい人のセミナーはそこまでしてでも聴く価値があることがわかっている。

例えば、同じ人がWeb媒体や書籍など様々な形で発信していても、やはり一番心に刺さるのは口から発する言葉ではないでしょうか?

あずま

スライドに書いてあったり、ここ大事ですよ!と言われた言葉よりも、何気ない雑談の中の情報が身になったりもするんですよね。

コロナ禍の今でこそ、オンラインのセミナー(ウェビナー)も増えてきましたが、一線で活躍するプロの生の話を会場に出向かなくても聴ける、というのは大きなメリットだと思います。

そういった意味でも、Schooは各分野のセミナーを集めたサービスというイメージがしますね。

隙間時間で授業が見られる

ほとんどの授業は1時間程度のものなので、仕事の休憩時間や家事の合間などちょっとした時間に視聴できます。
私も、パソコンの前に座って作業をするほどの時間がない時は、その時間をSchooの授業に充てていました。

各授業には、授業内で使用したスライド資料も公開されているので、本当に時間がない時はこのスライドをパラパラ見るだけでも学びがある場合もありますよ。

なお、授業によってはめちゃくちゃメモを取りたくなるものもあるので、通勤時間など狭い空間で見るのはちょっと難しいかな、と思いました。

スマホアプリが使いづらいので、Webサイトとして利用するのをおススメします!

分野の幅が広い

冒頭でも述べましたが、扱うテーマがとても多いです。

目的に沿ったテーマの授業を受けるのはもちろん、気にはなっている分野があるけどなかなか手を出せなかった、成長していくにつれてステップアップしていきたい…という時も、まずは授業を受けてみて興味を引いたら本格的に学んでみる、というきっかけ作りにもなるのではないでしょうか。

私も、デザイン関係に限らず気になるテーマの授業はどんどんお気に入り登録してストックしていました。
ちょっと気分が乗らない…なんて場合は、まったく違うジャンルの授業を受けることでリフレッシュになりますし、そこから新しいインスピレーションが沸くこともありました。

先生に直接質問できる

こちらは生放送限定にはなりますが、授業を受けて気になる点は先生に質問することができます。

もちろん参加している生徒さんも多いので、すべての質問に答えてもらえるわけではないですが、ここは録画の授業とは大きく違う点かなと思います。

ただし、これは私の感覚値ですが、ここ2年ほどに新しく追加されている(生放送の)授業は、自己啓発や考え方などのマインド系が多く、スキル系の授業はほとんどありません。
スキルを学びたい方であれば、プレミアムプランで録画授業を見る方が良いかと思います。

あずま

なお、私はほぼリアルタイムで生放送を見たことはなく、録画授業の視聴ばかりでした。

利用していて気になった点

  • 音声と映像がずれる
  • スキル系は内容が古い
  • 先生の質がピンキリ
  • 踏み込んだ内容が少ない

音声と映像がずれる

これは本当に致命的。
授業によりますが、見ているうちに音声と映像がずれていきます。

スライド資料とお話していることが噛み合わなかったり、実際に手を動かしているときも説明とタイミングが合わずに内容の半分くらいが伝わらなくて、かなりのストレスがありました。

授業を読み込み直したり、視聴環境を変えてみても変化はなかったので、動画自体の問題なのかと思われます。
非常にもったいない…。

スキル系は内容が古い

前項でも少し触れましたが、スキル系の授業はここ数年あまり追加されておらず、アーカイブに残っているものも3~5年以上前のものばかりで、内容が古いものも多いです。

Photoshopやillustratorなどの制作ツールではバージョンが上がって機能の名称が変わっていたり、「今後こういうことができるよ!」という内容も、今ではもう当たり前のことだったり…。

とはいえ、先生の考え方や基本的な内容は大きく変わることはないので参考になる部分も多く、“古い内容もある”という認識だけ持っていただければと思います。

先生の質がピンキリ

先生はどの方も一線で活躍されているプロの方だと思うのですが、“この人の授業は時間の無駄だった”と思ってしまう方もチラホラいました…。
それは授業の進め方だったり、話し方だったり、スライドの内容だったり。

逆に言えば、こういう話し方は聴いている人に刺さらない”と気づける場ではあったかもしれません。

各授業には★5つでの評価があるのですが、どうしてこの授業がこんなに高評価!?なものもあったり、めちゃくちゃいい授業だったのに評価が低かったりするとなぜ…?となりました。

個人の価値観によるかとは思いますが、★評価は参考程度の方がよさそうです。

踏み込んだ内容が少ない

先にも述べていますが、おそらくこのサービス自体のターゲット層は初心者なのだと思います。

例えば、イラレを使ったデザイン制作の授業なのに、イラレを使ったことがない人に向けた説明をされていたり、実際に質問される内容が「フォトショは有料ですか?」という内容だったり。

私もまだまだ駆け出しではありますが、もっと深い内容が知りたいのに…!とモヤモヤすることも多くありました。

これはSchooさんへの要望ですが、できればスキル系はもう少しターゲット層を絞ってほしいなと思います。
初級編・中級編・上級編など。
まぁ、上級者はこういったサービスを使わず自力で解決したり他のコミュニティで情報交換してるんでしょうけど…。

見て良かった授業

こちらでは、2ヶ月間で視聴した約40本の授業の中から、見て良かった!参考になった!と思う授業を5つほどピックアップしてご紹介します。

前提として、私はWeb・グラフィックデザインを勉強中なので、見ている授業もデザイン関連が多数。
また基礎はだいたい理解しているので、実務レベルで使える内容を求めていました。

ライブデザイン系

“ライブデザイン”とは、生放送中にプロの方が実際にデザイン制作している様子を見ることができる授業のこと。
正直、このライブデザインを見られただけでもSchooを利用した価値はあったなと思いました。

デザインするものもバナーからチラシやアプリ、Webサイトの中でもLPからECサイトなど多種多様。
先生自身も仰ってましたが、プロでも他の方の作業している現場はなかなか見られないそうです。

あずま

特に独学デザイナーは自分のやり方しか知らないので、こういった機会はまたとないチャンスですよ!

ほとんど同じ先生のものばかりではありますが、プロの方にとっては説明するほどでもない細かな動きや、機能の使い方、また使用しているツール・Webサービスなんかも垣間見れます。

そういう情報ほど、何も説明もなしにナチュラルにされていることなので、“プロの技を見て盗む”。
本当にこの通りです。

LP系

LP=ランディングページについての授業です。
私自身はちょうどこの頃、本職でLP制作を任されていたこともあり、必死で何本もの授業を受けて知識を蓄え、なんとか乗り切りました。(クオリティは別として)

内容についてはLPの構成から分析方法、キャッチコピーの作り方など。
もちろん根本的な考えは同じなので、それぞれの授業で同じことを話していたりもします。
ですが、同じ内容も多方面から何度も聴くことによってより理解が深まるんですよね。

こちらも受けて損はない授業だと思います。

心理学系

個人的には、大学の時に専攻していたこともあり、心理学を応用したデザインについてはとても気になっていました。
デザインに特化した心理学テーマの授業は数としては多くはないのですが、見ていてどれも身に覚えのあることばかりでした。

このデザインでここにこれがあるのは、この心理学を応用しているから

知れば納得するものも多く、その効果にばっちりと誘導されていたんだなぁという心当たりは数知れず…。

見たことある”と”知ってて組み込む”は違います。
説得力も違います。

知らずに誘導される側から、誘導する側へとなるきっかけとなる授業でした。

なお、こちらの授業は『[買わせる]の心理学』という書籍の中からいくつかをピックアップして紹介されているものでした。

あずま

言わずもがな、本も買っちゃいましたよね…。

素材の検索方法

このテーマに関する授業は1本だけでしたが、画像素材サイトのPIXTAさんが先生の授業でした。

PIXTAさんに限らず、数ある素材サイトの膨大な量の素材の中から、自分の欲しいものを探し出すのはとても大変ですが、それをいかに効率よくピンポイントに探し出せるかのコツを教えていただけます。

正直、「あ、これは作り手側だからこその発想だな…」なんて思うこともありましたが、検索方法については知らないことも多かったので、とても勉強になりました。

あずま

デザインをしていく上で、写真などの素材を探すことは避けて通れない道なので、こうやって少しずつ作業を効率化していける知識が増えるのは嬉しいことです。

フリーランスとしての働き方

こちらも様々な先生の授業があります。

色んな働き方をしている方がいるので、自分にばっちり合う働き方は見つからないかもしれませんが、参考となるものは多いと思います。

個人的にはイラストレーターの326さんの授業がものすごく好きでした。
めちゃくちゃ褒めてくれるんですよ……。自己肯定力上がるやつ……。
326さんは青春時代ドンピシャの方でもあるし、何よりも考え方がとてもリスペクトです。

こちらもおススメしたい授業の一つでした。

その他

その他、シリーズ物ではないですが、よかったと思う授業をまとめてご紹介します。

  • ロゴ制作
  • ライティング(言語化)
  • Webサイトの設計(ヒアリング、ワイヤーフレーム、デザインカンプ)
  • Web特性を理解したデザイン術

などなど。

特に最後の項目については、DTP(紙)から入った方や、Webの特性をまだよく知らないデザイナーは見なくてはいけない授業だったと思います。

おまけ:見ておきたかった授業

Schooを利用できる期間が過ぎてしまったので、もう見られないけど見ておきたかったなと思う授業です。

  • UI/UX系
  • アクセシビリティ
  • マーケティング
  • 写真撮影
  • 経済

“今ほしいスキル”を中心に見ていたので今回は視聴できませんでしたが、きっと知っているとよく豊かになるものばかりだと思うので、もっと時間があれば見たかったです。

まとめ

今回は、オンライン動画学習サービス『Schoo』を利用してみた感想をまとめました。

  • デザインに限らずIT技術の初心者
  • 何か自分にできることを探している人
  • 何かを始めたいけどきっかけを探している人
  • キャリアアップしたい人

そんな人ほどSchooはおススメかなと思います。

私自身は、まだ見たいものもあるし、過去に見たものもまた見返したいこともあるし、プレミアムプランで継続しようか検討しているところです。

私の体験が、新しい学びの参考やきっかけとなれば嬉しいです。

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