色彩検定UC級とカラーユニバーサルデザイン検定(CUD)を両方受けてみた【合格のその後】

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色彩検定UC級とカラーユニバーサルデザイン検定(CUD)を両方受けてみた【合格のその後】

ユニバーサルデザイン(以下:UD)、とりわけ色に関するUDの知識を高めたくて、色彩検定UC級カラーユニバーサルデザイン(CUD)検定3級を受検し、合格しました。

普段、マークアップエンジニアとしてWeb制作を行なっている人間が、それぞれの検定の違いや、実際に合格してみて何が変わったかをまとめています。

なお、UC級は2021年に、CUDは2025年にそれぞれ受検しました。

目次

色のユニバーサルデザインとは

それぞれのWebサイトからの引用です。

UC(色のユニバーサルデザイン)とは
「色覚の多様性に配慮した、誰もが見やすい色使い」です。

色彩検定UC(色のユニバーサルデザイン)級とは|色彩検定協会/カラーコーディネーター

カラーユニバーサルデザイン(CUD)とは、「カラー」=「色(可視光線が目から入り脳で起こる色知覚を示す言葉)」+「ユニバーサルデザイン」=「普遍的な、全体の」を示します。
人間の生まれつきの色の感じ方(色覚)は、大きく5つの型(タイプ)に分けることができ、色の感じ方は異なります。また、色覚は病気や老いによって変わることもあります。

こうした人間の色覚の多様性に対応し、より多くの人に利用しやすい配色を行った製品や施設・建築物、サービス、情報を提供するという考え方を「カラーユニバーサルデザイン(略称CUD)」と呼びます。

CUDとは – NPO法人 カラーユニバーサルデザイン機構 CUDO

UCとCUDの違い

ざっくりと分類したものが、下記の表です。

UC級CUD3級
Webサイトhttps://www.aft.or.jp/uc/https://cudo.jp/?page_id=6628
主催公益社団法人 色彩検定協会NPO法人カラーユニバーサルデザイン機構
試験方法各地域の会場で受検Moodleによるオンライン試験
検定方式マークシート方式(一部記述式)回答候補からの択一回答方式(ラジオボタン)
検定料6,000円5,000円
受検時期夏期(6月)
冬期(11月)
24時間いつでも可能
学習方法協会監修の教材
「公式テキスト」と「過去問題集」
オンラインで動画講義の視聴
得られる資格UCアドバイザー特になし

それぞれの概要と、受検してみて感じたポイントです。

色彩検定UC級

引用:色彩検定UC級 Webサイト

ご存知、色彩検定の中でもユニバーサルデザインに特化した級。

テキストの資料がキレイで見やすく、公式SNSや会報誌などでも関連情報を得られるので、情報量はとても多い。
テキストで勉強して会場で試験を受ける、といういわゆる公的資格の取り方。

過去問題集もたくさんあるが、一つ前の年度以外はほぼ買えなかった記憶。。。(中古でも良ければ問題なし)
試験が近くなると、公式SNSでも「#色彩検定一問一答」で問題を出してくれるので、力試しの場がたくさんある。

個人的には、色彩検定自体がキャラクターイラストや人気声優を起用したりとサブカル方面に舵を切ってしまったので、逆に手を出しづらくなってしまった気はします。

なお、公式のテキストや過去問題集は公式Webサイトの他、Amazonや楽天などのオンラインショップや書店などで購入できます。

カラーユニバーサルデザイン(CUD)検定3級

引用:カラーユニバーサルデザイン検定3級Webサイト

オンラインで動画学習して、その後小テストを受けて全部で満点を取れば検定合格。
動画は字幕なし、かつ音声も自動音声(AIっぽい)のでやや聞き取りづらさがある。
動画を見た後すぐに小テストに進めるので、短期記憶で進められてしまう気はする。(すぐに忘れてしまいそう)

私自身は、耳だけで入れる情報は記憶に残りにくいので、動画よりもテキストで視覚的に情報を得た方が定着しやすい勢です。
動画学習に慣れていない方は、ちょっとやりづらいかもしれないです。

なお現状は「入門編」と呼ばれる3級のみですが、2025年7月現在、2級準備中との公式アナウンスがあるので、2級が始まり次第、挑戦しようと思います!

どちらを受検するべきか?

両方受けてみると、概ね取り扱っている内容は同じでした。

UC級は、3〜1級と併願で受けているイメージが強いので、「カラーユニバーサルデザイン」の前に色に関する知識がより深く得られる
色覚異常だけじゃなく、高齢者などの見え方にも対応していて「色の見え方」に重きを置いている感じ。
メディアデザイン(2次元)に向いているイメージです。

CUDは、カラーユニバーサルデザイン機構が主催しているため色覚異常に特化している。
色覚シミュレーションツールにもしっかりと触れていて、ただ知識をつけるだけではなく「当事者とともにより良くしていこう」のようなスタンス
プロダクト全般(3次元)に向いているイメージです。

どちらが良くてどちらが良くないというわけではなく、どちらも違った切り口で展開しているので、どちらも受けた方が良い、という意見です。

検定に合格したその後

名刺の肩書きや履歴書の資格欄に記載があっても、誰も反応しないというのが現状です。
私の出会う人々の母数がまず少ないのと、その方々がたまたま興味ないだけかもしれません。
ただ、世の中の認知度や意識はそんなもんなんだろうな、と改めて実感しました。

職種や分野にもよると思うのですが、少なくとも地方のクリエイティブ業界には、検定に合格したからといって有利になるものではなく、また自分自身もこの「検定合格」というメリットを活かしきれていないな、と思いました。

私の中では、検定を受けただけで終わりではなく、その後もテキストや動画を繰り返し読んだり視聴したり、定期的にユニバーサルデザインやアクセシビリティに関するイベントで情報を浴びることで、徐々に知識を定着させていってる感じです。

誰にも反応はされないけれど確実に知識はついているので、誰にも知られることなくひっそりと自身のWeb制作に活かしている、というところです。

(おまけ)履歴書の書き方

履歴書の資格欄に記載する場合の正式名称です。

UC級

文部科学省後援 色彩検定○級 合格

CUD

カラーユニバーサルデザイン検定3級 合格
 or
CUD検定3級 認定

※公式からの正式な表記はアナウンスなし

まとめ

マークアップエンジニアが、色彩検定UC級とカラーユニバーサルデザイン(CUD)検定3級に両方に合格した中で感じたことをまとめています。

両検定とも、国家資格と違って合格したからといって何かが大きく変わるわけではありません。

私自身は、資格が欲しかったのではなく、持っている知識に「その知識は正しいよ」というお墨付きが欲しかった
ただそれだけです。

それをどのように活用するか、武器にするかは自分次第。
少なくとも、私は両方とも受検して良かったです。

これからもこの知識を活かして、見え方で困る人を一人でも減らせるように、精進していきます。

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